2016年8月26日金曜日

東洋思想が更に平和

 東洋的な仏教的な考え方の方が、社会を更に平和にし、幸福にすると思います。政治問題にしても、今の社会が不安なのは、自国中心の考え方が各国に強いからで、この点でインドは偉いと思います。ガンジーに次いでネルーの政治思想は。極めて東洋的的で、日本へあっさり賠償放棄を宣言したのは、他の国では見られぬやり方です。
 これを考えると、米ソ共に政治家の考え方はずっと古くて幼稚ではないでしょうか。自国への執着心が強い国は、戦争が絶えないでしょう。軍縮などは、なまぬるい休止期な政治的な考えで、宗教的解決ではありません。ガンジーの無抵抗主義は、軍備された英国すら負かして、インドは平和に独立しました。もしインドが抵抗的革命をとったなら、今日の独立はずっと遅れたでしょう。
 目下フランスはアルジェリア問題で、オランダはインドネシア問題で悩んでいますが、いずれも自己本位の植民地政策をしているからで、そんな立場を、宗教的にあっさり棄て去ったなら、どんなに気が楽になるでしょう。力を盾にしている欧米の政治家の立場は、まだ古くさいのです。
 歯で歯をという形にに、まだこびりついているのです。東洋的解決で政治をたかめようとするインドに将来の希望を感じます。
 平和、平和と口ではとなえてもハンガリアを力ずくで抑えている限り、ロシアは決して信用されないでしょう。あっさり撤兵したら、世界からどんなにか敬念を払われたでしょうに。イギリスがエジプトに力で進駐したのは、その歴史に永遠の汚点を残したではありませんか。そう考えると、韓国の李承晩大統領のやり方、西洋かぶれで少なくとも登用思想を生かしていないと思います。アメリカのような自由な国民が率先として力の力の政治を法規したら、もっと世界を導いてゆけるでしょうに。中国はロシアを真似るべきでなく、もっと登用本家の精神を輝かすべきでありましょう。

柳旨 悦 「随筆集」